2001年3月29日


中古ゲームソフト販売をめぐる大阪訴訟判決について

(社)コンピュータソフトウェア著作権協会
理事長  辻本 憲三
(社)コンピュータエンターテインメントソフトウェア協会
会 長  上月 景正
(社)日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会
会 長  川島 正夫


 本日、大阪高等裁判所において、平成10年7月に提起いたしましたいわゆる「中古ゲームソフト訴訟」、著作権侵害行為差止請求訴訟(原審:大阪地裁平成11年10月7日判決)の控訴審判決が言い渡され、大阪高等裁判所(鳥越裁判長)は、大阪地裁の判断を覆し、ソフトウェアメーカー6社の主張を退ける判決を下しました。ソフトメーカーは、動画や映像を伴うゲームソフトは著作権法上の「映画の著作物」に当たり、この「映画の著作物」には頒布権があるということ、つまり権利者による許諾のないゲームソフトの中古販売は認められないことを主張して参りましたが、この訴えに対して、本日裁判所は、誠に残念な判断を下したこととなります。

 この裁判は、特定の中古ゲームソフト販売店を相手取ったものではありますが、無秩序な中古ソフト市場が新製品市場を圧迫している現実が引き起こす多くの問題について皆様に知っていただき、ソフトメーカーがより良いゲームソフト、楽しいゲームソフトを安心して皆様にお届けすることができる環境・流通のあり方について、皆様と一緒に考える機会にしたいという強い思いが込められています。裁判の進行中も、ユーザーその他の関係者の皆様と数多くの機会を通じて触れあう中で、ソフトウェアメーカーの抱える問題についての理解が、確実に深まっていることが実感されていたところでもあり、本日の判決は、ソフトウェアメーカーにとって予期せぬものという感をどうしても拭うことができません。先の3月27日に同種の裁判においても、ソフトメーカーの主張を退ける判決が下されており、極めて遺憾な結果となっています。したがって、今回の事案について、さらに上級審の判断を仰いでいくことになると思います。最高裁判所において適正な判断が下されることを期待せざるを得ません。

 現在ゲームソフトは、より高度なものへと「進化」する過程にあり、ソフトウェアメーカーは、日々努力を重ねることによって、さらに楽しいゲームソフトを皆様に提供することを目指しています。しかし、このような司法の判断が繰り返されれば「進化」する過程にあるゲームソフトが、その「進化」の速度を落としかねないことも重大な懸念となります。私どもソフトウェアメーカーは、急速なデジタル化・ネットワーク化の中、ゲームソフトをはじめとする、使用に際して劣化のないデジタル著作物の適切な権利保護の道も模索・確立させ、流通における秩序を回復させることを、本件と同時に積極的に進めていかなければならないものと考えております。

 私どもソフトウェアメーカーは、日々創造努力を重ねることによって、さらに楽しいゲームソフトを皆さまに提供することを目指しています。我が国にとって、重要な産業と位置づけされるまでになったコンピュータエンターテインメント産業の歩を留めることなく、より楽しいゲームソフトをユーザーの皆様に提供し、楽しんでいただけるよう、私どもの活動に対する更なるご理解・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。


以上

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