「2023CESAゲーム白書」を発刊することができました。
　ひとえに皆様方の温かいご支援とご指導の賜物と、心より厚く感謝申し上げます。

　新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に収束の兆しが見え始め、リアルな活動や社会生活が戻ってくるなど、明るい話題が増えてまいりました。一方でここ数年、急激な社会環境の変化に対し、行動を制限される不自由さを解決する新たな技術やサービスが生まれ、困難を乗り越えてまいりました。

　当協会が主催する「東京ゲームショウ」について、2023年は新型コロナウイルス感染症の流行前と同等規模となる会場でのリアル開催を予定し、合わせてオンライン展開も行うハイブリッド開催を実施する予定です。流行当初は「リアル開催の代替手段としてのオンライン開催」という側面もありましたが、オンライン開催を通じ、これまで来場が叶わなかった遠方のファンや海外のファンにも体験いただくことには、まだ需要があると考えております。

　一方で国内最大の開発者会議の「CEDEC」においては、オンラインでの開催で評価いただいた学びの側面に加え、開発者同士の交流の場をリアルで開催し、オンライン・リアルのそれぞれのメリットを最大限に活かすなどの役割を更に高めてまいります。
　このような情勢下において、私どもゲーム産業をはじめとするエンターテインメント産業全体が社会を明るくする役割の一翼を担っていけるよう、今後も邁進してまいります。

　2022年の家庭用ゲーム市場について、ハードウェアとソフトウェアの出荷の年度比較においては、昨年の3,139億円から3,540億円と、約112%の伸長を見せており、2年ぶりのプラス成長を果たしております。半導体不足の影響で供給が乏しかったハードウェアの問題も、徐々に回復を見せて台数・売上も改善された1年でした。
　昨年、東京ゲームショウでも大きな話題を集めたVRハードウェア・ソフトウェアに関しても、今回参考となるデータを収録しておりますので、ご参考頂ければと思います。
　※本書では、上記データのほか、周辺市場に関するデータ、アーカイブ資料等も収録しております。

　最後になりましたが、今回の「2023CESAゲーム白書」発刊にあたり、調査にご協力いただきました会員各社の皆様、非会員ゲームメーカーの皆様に加えて、日頃大変お世話になっております経済産業省商務情報政策局様、ゲーム市場関連データをご提供いただきました関係各位に厚く御礼申し上げますとともに、今後とも当協会へのご理解とご協力をお願い申し上げ、発刊のご挨拶とさせていただきます。