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「東京ゲームショウ2006・日本ゲーム大賞2006」懇親パーティーレポート

去る平成18年9月22日(金)に開催された「東京ゲームショウ2006・日本ゲーム大賞2006懇親パーティー」は、多くのご来賓をはじめ、国内外の業界関係の方、CESA会員の皆様など、多数の方々にご参加いただき、盛況のうち終了いたしました。

 会場内では活発な意見交換の様子が見受けられました。

概 要

〔日時〕
平成18年9月22日(金) 午後5時45分~7時
〔会場〕
アパホテル&リゾート(東京ベイ幕張) 東京ベイ幕張ホール
〔式次第〕
会長挨拶 CESA会長 和田 洋一
来賓代表挨拶 経済産業省商務情報政策局 文化情報関連産業課
課長 小糸 正樹
乾 杯 株式会社NTTドコモ
コンテンツ&カスタマ部コンテンツ担当部長
山口 善輝
中締め CESA副会長 小松 清志

会場風景 会場風景 会場風景

会長挨拶/CESA会長 和田 洋一 氏
会長挨拶

只今ご紹介いただきました会長の和田でございます。本日は東京ゲームショウ2006・日本ゲーム大賞2006懇親パーティーにご参集いただきまして誠にありがとうございます。「東京ゲームショウ」は、今年も非常に多くの方々のご参加を得まして、大変賑々しく開催されております。出展社も148社と過去最高となり、海外からの出展も30社に上っています。またゲームを遊ぶことができるプラットフォームが増えていますが、携帯電話向けコンテンツメーカーの出展社数も昨年と比べて倍になっています。産業として非常に厚みが出てきているということだと喜ばしく思っております。

さて、今年の盛り上がりはということになりますと、やはり、いわゆる次世代ゲーム機が全部揃ったということです。キーノートスピーチでサプライズがございましたけれども、PS3、Wii、それからXbox 360、ニンテンドーDS、PSPなどのゲーム機がすべてが揃った状態で年末を迎えることができます。そのため、非常に活況になるのではないかと期待しております。また、ゲーム産業に参加する企業の方々に加えて、ユーザー層も非常に厚みが出てきたというのが現状のゲーム産業の流れだと考えております。

たった今、「日本ゲーム大賞」の授賞式に参加し、非常に面白いと感じたのですが、最終的に大賞を受賞したのが、いわゆる「脳トレ」(注:「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」/任天堂)と「ファイナルファンタージーXII」の2作品になりました。確かにこの2作品を見ますと、どちらか一方に絞るということが、非常に難しい。ゲームのデザインも、どういったお客樣方に喜んで頂いているかも全く違うタイプのものが出てきました。そうした意味で、あらゆる面で、非常な広がりを見せている、また、深みも出てきたというのが現状であると思っております。

授賞式では、やはりクリエイターの方達が次の産業を担っていく訳ですから、CESAとしていかに皆さんをサポートするかということが課題だと申し上げました。それから社会とのコミュニケーションをいかに取っていくか、これも課題だということを申し上げました。一つ目のクリエイターのサポートとしては、一ヶ月前にCEDECを開催いたしました。CEDECでは今までももちろん、大変レベルの高い議論が交わされていた訳でございますけれども、今年は従来にも増して、活発な議論が交わされました。そして今回のゲームショウ、それから「日本ゲーム大賞」、こういった場はできるだけ緊密に連携をとりながら運営することで、クリエイターの皆さんのコミュニティというものをより強固にしていこうと考えでおります。

一方、社会とのコミュニケーションについては、いわゆる暴力ゲーム等についてのいくつかのご批判をいただきましたが、私どもも積極的に時代や技術の変化を踏まえて、どういった観点で何を守っていくのかということを見極められなければならないということを申し上げました。こちらも、今春から流通の方々のご協力を得ながら、新レーティング制度を整備するに至りました。

ユーザー層も、それからメーカー側も非常に厚みがでて参りまして、また協会の活動につきましても大変広がりが出て参りました。ぜひ今後とも皆様方のご支援を賜りつつ、ゲーム産業の第2の飛躍に向けて頑張ってまいりたいと思いますので、どうかご支援、ご指導のほどよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。

感謝状贈呈
感謝状贈呈

辻本名誉会長の2期、4年間に渡る功績を称えまして、感謝状と記念品が贈呈されました。

名誉会長辻本 憲三殿 あなたは当協会会長として2期4年にわたり協会の育成、協会の発展に尽力され、その功績は誠に顕著なものでありました。よってここに名誉会長の称号を付与し、感謝状および記念品を贈り、深く感謝の意を表します。

社団法人コンピュータエンターテインメント協会
会員一同

辻本名誉会長よりご挨拶
感謝状贈呈

大変名誉な称号、また記念品を頂きましてありがとうございます。私は非常にワインが好きでございますから一生大事にしたいなと思っております。2期4年間会長をやらせて頂きましたが、その前に立ち上げから副会長を6年務めさせて頂きまして、ちょうど今年の5月で10年というということになります。

前々からこれぐらいでひと区切りと考えておりましたので、昨年のこの東京ゲームショウの時に次の会長さんをお願いしないといけないと考えておりました。会長の一番大きな仕事は次の人を選ぶということと思うわけでございます。そのなかでいろいろな立派な方がたくさんおられるわけですけれども、昨年の年末に是非、和田会長実現のためにひとつお願いできるだろうかと和田さんにお話しをさせて頂き、快く引き受けて頂きました。そのあと理事会では反対者はなく、総会でも承認されて現在会長としてお願いしてもらっているわけでございます。

ゲームは若い人しかあかんという世界もございますし、その中で若いだけでもいかんという認識もある訳でございますが、和田さんはその両方を兼ね備えた経営者でございます。和田さんにお願いしておけば当分この業界は安泰じゃないかと今、確信しております。肩の荷がふっと降りた感じでもございます。

私はこの6年の副会長と4年の会長を全うできましたのも業界の皆様方のご協力、また理事の皆様方のサポートがあってこそここまで来させて頂いたんですけれども、このあとはひとつ非常に優秀な和田さんにお願いしたわけでございますから、皆様方是非、和田さんを支持して頂きまして、更に業界が大きな変化に対応できるように協会運営のご協力を頂けたらと思っております。

感謝の言葉とお礼の言葉にかえさせて頂きます。どうもありがとうございました。

来賓代表挨拶/経済産業省商務情報政策局 文化情報関連産業課 課長 小糸 正樹 氏
来賓代表挨拶

ご紹介いただきました経済産業省の小糸でございます。本日はこのように多くの皆様ご参加のもとに東京ゲームショウ2006が盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。
私は今回初めてゲームショウを拝見させていただきましたが、大変な熱気に驚いております。このような内外が注目する一大イベントに関係者の皆様がしてこられたご努力に対して改めて厚く敬意を表する次第でございます。また今回は装いも新たに日本ゲーム大賞の授賞式がつい先ほど行われたと伺っております。この場をお借りしまして受賞の栄誉につかれた皆様、心からお祝いを申し上げる次第でございます。

さて、今日のゲーム産業でございますが、大変な活気がある一方で大きな転換期といいますか、変革が必要な時期にも来ているのではないかと思っております。ご案内のとおり欧米、あるいはアジアのマーケットは非常に急速に拡大をしておりますので、こういった中でいよいよ本格的に国際競争が激しくなってくる、そういった時代を迎えているんだろうと思っております。また先ほどお話がありましたように一部ではありますが、地方自治体ではゲームソフトを有害図書に指定されるような動きもございます。これから先、IT化がいっそう進展する中で恐らくこうしたコンテンツと社会とのフリクションのようなものがこれからも増加していくのではないかと思っております。

また、今年は次世代機が出揃う画期的な年でもございます。大変な期待をする一方で開発環境、あるいは開発コスト、そういったものが大きく変化していくといった指摘もございます。ゲーム産業を取り巻く環境の変化にどのように対応していったらよいのか、これまで通りの戦略でいいのかどうかということを、一度有識者を集めて整理しておく必要があるのではと経済産業省でも考えておりまして、実はこの4月からゲーム産業戦略を考える研究会というのを立ち上げております。和田会長それから小松副会長をはじめ、関係者の皆様にもご参加をいただいておりますが、つい先般8月の下旬に、ゲーム産業戦略というものを取りまとめたところでございます。そこでは基本的に2つの目標を掲げておりまして、ひとつは今後とも日本のゲーム産業が世界をリードし続けていくと、2つ目が社会や国民に今まで以上に強い支持を受けながら発展をしていくということ、こうした2つの目標の実現のために開発のための戦略、それからビジネスの戦略、あるいは社会とのコミュニケーションの戦略、これら3つの戦略に沿って産学官それぞれの取り組むべき課題というものをセーブして提言をしたところでございます。もちろん提言の内容を実行するのはこれからでございますが、いずれにいたしましても今回そういった研究会を通じて産官学で同じ方向性、同じ戦略、そういったものを共有し同じ方向に向かって力を合わせていこうと意識合わせができたというのが非常に大きなことだったのではないかと考えております。

また経済産業省では来年の秋に国際コンテンツカーニバルの実施計画がございまして、総額20億円の予算を今回要求いたしております。この東京ゲームショウでもこのカーニバルと連携をしながら、ゲーム産業のマーケットの場作り、あるいは人材育成とか人材交流の場作り、こういったものを国としても全面的に支援して参りたいと思っております。いずれにしましてもゲーム産業がこれまでのようなベンチャー的な精神を失わずに、世界をリードし続けながら、尚且つ社会における存在感、あるいは役割等を高めながら新しいステージにステップアップしていけるように産学官で結束をして取り組んで参りたいとこのように考えております。

最後になりますがゲーム業界が和田会長のもとに、これまで以上にますます結束を強められ、大いに発展していかれることを心から祈念いたしまして、簡単ではございますが私のご挨拶といたします。
本日はお招き頂きましてありがとうございました。

乾杯/株式会社NTTドコモ コンテンツ&カスタマ部コンテンツ担当部長 山口 善輝 氏
乾杯

只今ご紹介頂きましたドコモの山口でございます。数多くの諸先輩方がいらっしゃる中、乾杯の大役を仰せつかりましてありがとうございます。ご祝辞でございますので一言、お話をさせて頂いた後に乾杯の音頭をとらせて頂ければと思っております。

東京ゲームショウ2006、今日午後から見させて頂きましたけれども去年の倍くらい人がいらっしゃる感じがします。明日明後日は非常に大変な騒ぎになるのではと思っております。本当に盛況でおめでとうございます。継続は力だと私共先ほど話をしていたのですが、はじめて出展させて頂いた時には携帯でゲームというかたちでなかなか人も入らない状況でございました。今日私共のブースは結構人が入っておりまして、皆様方には本当にいろいろなゲームを出して頂いたことに感謝申し上げます。

昨年、私はこの壇上で今のドコモのゲーム市場の話を少しさせて頂いたかと思いますが、昨年は月間30億円程度と申し上げさせて頂きましたけれども、今年はさらに36億円くらい膨れ上がっております。常に携帯の中のゲームというカテゴリーは右肩上がりに伸びてきております。我々は現在ポータルに音楽のポータルと、ゲームのポータルのこの2つを作っております。ページビューについて皆さんはだいたい音楽だろうとお思いでいらっしゃるかと思いますが、実はゲームの方が多いんですね。なんと月間のページビューは891万、約900万ページビューを数えております。且つ、1千3百万人の方がゲームの有料登録をされていらっしゃいます。まだまだ携帯電話のゲーム市場は伸びてくると思います。なぜなら、私共ドコモは今後ますますパケ放題みたいな定額プランというのも伸びて参りますし、またスピードを今FOMA、次にHSDPA 3.5G を進めており、更にはまだFOMAになってない端末があと2千万台くらい動いております。これが皆さんの市場にまたなって参ります。パケ放題に入られるとよりゲームを使って頂けるんだと今回私共もそれをにらみまして903シリーズというメガゲームを先般リリースさせて頂いております。今までのちょっとしたニッチタイムにゲームをしていただいたものが、このメガゲームで作って頂きますとお客様はじっくりゲームをお楽しみ頂けることになります。今でもベットの上でゲームを奥さんに怒られながらずーっと夜中遊んでいらっしゃる旦那さんやお子さんもいらっしゃるかと思いますけれども、たぶんこのような現象は暫らく続くんじゃないかと思っております。是非、皆さんとともに携帯のゲーム市場を盛り上げていきたいと考えております。

では、乾杯をさせて頂きたいと思います。ここにいらっしゃる皆々様の今後の御健闘、御発展、そしてゲームショウ全体の御発展を祈願いたしまして乾杯いたします。

中締め/CESA副会長 小松 清志 氏
中締

只今ご紹介頂きました小松でございます。皆様本日はお忙しいところをご参集頂きまして誠にありがとうございました。本日は例年と違って夜のパーティーということでたぶん朝から皆様方大変お疲れだったと思いますけれども、最後までお付き合い頂きまして本当にありがとうございました。
先ほど開会のところで和田会長からご挨拶頂きましたけれども、その中で和田会長は再び我々が成長するというふうに言われました。日本がかつて一度取った天下をもう一度取れるどうかは今年試されるのだと思います。

先ほど辻本名誉会長より和田会長がバトンを引き継いだというお話がありましたけれども、我々CESAの役員も若返っております。和田会長を支え、様々な問題を一つ一つ解決し、業界を再度盛り上げ、更には世界の市場をリードしていきたいと考えております。

また今日は経済産業省様から心強いコメントも頂きました。国がコンテンツ産業に力を入れてくださるということをおっしゃっています。頑張っていきたいと思います。

これをもちまして、私のご挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。