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「東京ゲームショウ2008・日本ゲーム大賞2008懇親パーティー」レポート

平成20年10月9日(木)に開催された「東京ゲームショウ2008・日本ゲーム大賞2008懇親パーティー」は、多くのご来賓をはじめ、国内外の業界関係の方、CESA会員の皆様など、多数の方々にご参加いただき、盛況のうち終了いたしました。

概 要

〔日時〕
平成20年10月9日(木)午後6時~7時
〔会場〕
アパホテル&リゾート(東京ベイ幕張)東京ベイ幕張ホール
〔式次第〕
会長挨拶 社団法人コンピュータエンターテインメント協会
会長 和田 洋一
来賓代表挨拶 経済産業省商務情報政策局 文化情報関連産業課
課長 村上 敬亮
乾 杯 株式会社NTTドコモ コンシューマーサービス部
コンテンツ担当部長 原田 由佳
中締め 社団法人コンピュータエンターテインメント協会
副会長 田中 富美明

会場風景 会場風景 会場風景

会長挨拶/社団法人コンピュータエンターテインメント協会 会長 和田 洋一氏
会長挨拶

本日は、ご多忙の折、東京ゲームショウ2008・日本ゲーム大賞2008懇親パーティーにご来席賜りまして誠に有難うございます。ご後援、ご協賛頂いている皆様ならびに本日の開催にご尽力いただいた全ての方々に感謝申し上げます。

さて今朝方、私はTGSフォーラムで基調講演を行う機会を頂戴しました。その中で「日本は、もはや世界のゲーム産業においてリーダーではない」ということを申し上げました。昨今の日本のゲーム産業と市場は、言われているほど悪い状況にあるわけではなく、世界での事業展開についても大変だという話は聞きますが、とてつもなく悪いというわけではありません。しかし、今後5年―10年、また20年という中長期で産業の発展を考えると、我々日本のメーカーが世界を引っ張っていけるのかどうか、非常に危機感を感じています。その一方で、日本には非常に大きな可能性があり、だからこそ業界関係者の皆様と問題意識を共有させていただくため、敢えて東京ゲームショウの場で申し上げました。

現在、ゲーム産業には構造的な変化が起きています。一過性の変化ではありません。今の景気もそうですが、一時的にゲームが売れなくなったというわけではなく、根本的に底流に流れている何かが変化していると認識しています。しかし、この変化は悪い方向で起きているわけではありません。本日発表された日本ゲーム大賞2008においても、受賞作品を見ていますと、遊びの幅を広げ、今までゲームに親しまれていなかった方々を引き込んだ作品であったり、大人も十二分に楽しめる作品など、ゲーム市場の厚みが増していることを証明するような受賞作品が多く並びました。さらに海外においても市場が拡大しております。そのため、危機感を持つ一方で、構造的な変化であることを我々が自覚し、その上で新しいモノ作りにチャレンジしていけば、再び我々日本のメーカーが世界のゲーム、またゲームを含めた非常に広い範囲の遊び、エンターテインメントを引っ張っていくことが出来ると確信しております。

CESAの活動方針は、現在の執行体制になって以来一貫しております。1つは、日本のモノ作りの環境を豊かにし、開発者を育成するためにあらゆる取り組みをおこなうこと。もう1つは、社会との対話を通じてゲームというエンターテインメントを広く認知していただくことです。今回を契機に問題意識を深め、危機感をテコにして、世界を大きく引っ張っていける産業を目指してまいります。
皆様方のご支援を衷心よりお願い申し上げまして、私からのご挨拶とさせていただきます。

来賓代表挨拶/経済産業省商務情報政策局 文化情報関連産業課 課長 村上 敬亮氏
来賓代表挨拶

皆さんこんばんは。壇上から失礼致します。経済産業省文化情報関連産業課長の村上と申します。実は私は、第一回東京ゲームショウで同じような役割を担っておりました。その時の肩書きは課長補佐でございましたが、主催団体であるCESAの団体設立にあたって関与させて頂き、設立手続きから、第一回東京ゲームショウのバランスシートはどうするか、事業はどうするか、手続きが間に合わない等、当時の上月会長に檄を飛ばされながらも、第一回東京ゲームショウを同じ幕張で開催させて頂いたことを、昨日のことのように覚えております。

それから十数年経ち、東京ゲームショウがこのように立派に、盛大になったことを、本当に心からお慶び申し上げます。あちこちで引用されているかと思いますが、今年はスペースインベーダーの誕生から30年だそうです。実は、我が人生とも、結構、オーバーラップしております。小学生時代は、スペースインベーダーでどうやったら三千点を超えられるかと、ゲームセンターに通っておりました。それからしばらくするとファミコンが登場し、自分もスーパーマリオシリーズにはまった一人でございます。ご報告でございますが、開発者である任天堂の宮本さんには、先ほど行われた「日本ゲーム大賞」に新設されました「経済産業大臣賞」を受賞して頂きました。その後パソコンが始まればPC88シリーズで三国志にハマり、さらに新しいモノが出来ればそれにハマる。ゲームの担当補佐になってCESA設立に携わる。というように、なんとなく、子供、若い大人、中堅大人、そして、課長になってしまった感じでございます。

ちょうど10年ごとに節目が来ている気がしています。最初にスペースインベーダーが始まってから、色々な家電メーカーさんが家庭用ゲーム機に参入された80年代半ば頃までの第一期。自分も、MSX規格のゲーム機を買って、「ライズアウト」というゲームにハマっていたのを思い出します。それから、ファミ通さん、ファミコンさんとその辺を中心として、燎原の火のごとく家庭用ゲーム機のマーケットが広がっていった90年代前後の第二期。そして、CESAが設立された時期と重なると思いますが、プレイステーションが参入され、2強、3強の第三期。80年代半ばまでが第一期、90年代半ばまでが第二期、2強、3強で強力に家庭用ゲーム機が成熟を迎えた次の10年が第三期。そうしますと、僕はそろそろその次の10年の時期に入り始めてきたのではないかと思います。

その1つのキーワードは和田会長と通じるところがあるのではないかと、個人的に思っているのですが、多極化でございます。今までゲームは、お子さんを大事にし、次のエントリーユーザーを見ながら、ゲームという世界の中である意味大きな成熟を迎えてきたわけですが、これからは他の産業、他の分野といろいろな形で連携をし、大きく育てていく時期に入っているのではないかと思います。

ゲームの中でも、健康を売り出しているもの、音楽を売り出しているものと色々な分野のゲームが出始めております。僕の時はゲームといえばロールプレイングというイメージもありましたが、ゲーム自身の多様化が進んでいます。さらに、少々距離がございますが、コンテンツ産業全般という事でみますと、ラブレターという映画が、小樽にアジアからの観光客を3年間で10倍にさせたのは有名な話であります。ミシュランのガイドブックに掲載された道後温泉は、フランス人の観光客が1年で倍増しました。同じく、ミシュランのガイドブックに掲載された兼六園は1年でフランス人の観光客が4割増と伺っております。コンテンツの持つ力、「トレンドセット力」というのは、単なる商品性能スペックだけの価格競争に明け暮れているだけでは利益が上がらない他の産業に対して、大きなインパクトを持ちうるのではないかと思います。

今の家庭用ゲームのフォーマットとその世界が今すぐ結びつくか分かりませんが、健康がキーワードだったり、音楽がキーワードだったり、観光がキーワードだったり、いろいろな形でいろいろな人がハブを果たしながら、いろいろな産業と手を握って大きく育っていくのが、次の10年ではないかと、誠に勝手ではございますが個人的には考えております。10年後、自分がどんな商売をして、どんな所にいるか分かりませんが、また次の10年後に、東京ゲームショウが、さらに今のゲームの概念を超えた大きなエンターテイメントソフト分野のトレードショウとして大きく成長し、また皆さんが端的に言えばより儲かっていることを祈念致しまして、私のご挨拶とさせて頂きます。どうもありがとうございました。

乾杯/株式会社NTTドコモ コンシューマーサービス部 コンテンツ担当部長 原田 由佳氏
乾杯

皆様こんにちは。ドコモiモードコンテンツ担当原田と申します。ゲーム業界を代表する企業皆様の前で乾杯という事で、大変恐縮に思っております。先ほどゲーム市場の厳しい状況というお話しがありましたが、少し携帯の状況をお話したいと思います。

去年は前任の山口氏がお話ししたと思いますが、iモードの今年のゲーム市場は残念ながら去年と同じ売上40億円/月と言うことで、もう少しいくかと思っておりました。しかし、 この1年でコアユーザー向けにPC同様アイテム課金モデルのゲームが伸び始めております。ライトユーザー向けにはシンプルな女性向け恋愛ゲーム、位置情報(GPS)を利用したゲームなど、今までのゲームの発想からは無いようなゲームが出てきております。
携帯ゲームは幅広く色々な広がりを感じております。今回ゲームショウで紹介させて頂いておりますネットワーク対戦は、ドコモもインフラとして整え、新たに携帯からアプローチしてゲーム市場を広げていきたいと思います。ゲーム市場の今後の発展に、貢献させて頂きたいと思っております。
そして改めて、既存のコンシューマー向けゲーム機、アーケードゲーム機などといつも持っている携帯ゲームとの連動をますます強めて、ケータイゲーム市場も拡げたいと思っておりますので、どうぞ、よろしくお願いします。

 簡単なご挨拶ではございましたが、この1年でゲーム市場が必ず大きくなっていることを祈りまして、乾杯をさせて頂きたいと思っております。それでは乾杯の発声をさせて頂きたいと思います。皆様のビジネスの発展と、それから東京ゲームショウの成功と、ゲーム市場全体の活性化を祈念いたしまして乾杯したいと思います。ご唱和お願い致します。乾杯。

中締め/社団法人コンピュータエンターテインメント協会 副会長 田中 富美明氏
中締

ご紹介受けました田中でございます。本日はお忙しい中お集まり頂きまして誠にありがとうございます。賞受賞者の皆様、大変おめでとうございます。東京ゲームショウ4日間の会期の中で、初日が終わったという段階でございます。皆さん大変ご苦労様でございます。今日初日を迎えましてざっと、ブースを見た中で見ますと、いままで以上に活況があるのではないかと言う風に考えております。これもひとえにここに集まって頂いた皆様、また関係者の皆様のご支援があってのことだと思っております。誠にありがとうございます。

さきほども和田会長よりお話がありましたけれど、もっともっとゲーム産業に携わっている人達は元気を出さなければいけない。と言うような言葉がございましたけれど、各社のラインナップをみておりますと、大分それに近づいてきてるのではないかと思います。素晴らしいアイデアであったり、また新しい技術であったりと言うものを取り込んだ各社皆様のタイトルこう言ったものが、この東京ゲームショウを通じて、また世界に発信できるように頑張っていきたいと考えております。これはひとえに、ここにお集まりの皆様、関係各位の皆様、また日本のユーザーの皆様こういった方々と共に、さらに頑張っていきたいと考えております。

また、ここにお集まりの皆様のこれからの更なるご健勝を祈念して、一本締めでこの場をしめたいと考えております。非、ご唱和のほどよろしくお願い申し上げます。皆様のこれからのご健勝と更なるご活躍を祈念して一本締めを行ないます。「参加者一同で一本締め」ありがとうございました。